レアル・マドリードの「被害者意識」が築いた強豪の物語を危うくする理由とは
サッカーは宗教や国家と同様に共有されたフィクションであり、物語を信じることで成立している。レアル・マドリードはコパ・デル・レイ決勝で敗北したが、その歴史的な物語性が強いため、敗北すらも勝利として捉えられるほどの強固さがある。長年の欧州大会の偉業や劇的な逆転劇などから、マドリードは伝説的な競争精神を築き上げてきた。さらに、FIFAにより20世紀最優秀クラブに認定され、中央集権的なスペインの政治経済の中心と結びつくことで権威的なイメージも増幅された。しかし、現在クラブ内で「被害者意識」が強まっており、これがクラブの無敵のオーラを損なう危険がある。被害者意識は選手の責任回避にもつながり、マドリードに不可欠な自己鍛錬の文化に逆行している。審判への不満や制度への疑いなどがプロフェッショナリズムを曇らせ、敗北の原因を外部に求めることは問題の根源解決を妨げる。敗北は純粋に実力不足の結果であり、マドリードは謙虚に自らを省みて再起すべきだ。歴史的偉人たちが示したように、自己責任と努力こそが勝利の道である。
