サッカーにおけるドリブルとは何か
サッカーにおいて「ドリブル」は、ボールを自分の支配下に置きながら相手ディフェンスを突破したり、スペースを作るための必須テクニックです。
基本的なキックやパス技術と並び、サッカー選手なら誰もが習得したいスキルの一つです。
ドリブルはサッカーの試合を左右する場面でしばしば使われ、その種類や状況によって効果が大きく変わります。
ドリブルの種類を正しく理解し、状況ごとに使い分けることが、サッカー選手としての成長につながります。
基本となるドリブルの種類一覧
サッカーにはさまざまなドリブルの種類があり、それぞれ独特の特徴やメリットがあります。
ドリブルを駆使することで、相手ディフェンスを抜き去るチャンスが生まれます。
以下に主なドリブルの種類とその特徴を解説します。
ベーシックドリブル(インサイド・アウトサイド)
最も基礎となるのが、インサイドとアウトサイドを用いたドリブルです。
インサイドドリブルは足の内側を使うため、より安定してコントロールしやすい種類のドリブルです。
アウトサイドドリブルは足の外側を使い、スピードに乗りやすく急な方向転換に強いドリブルです。
この2つを組み合わせて、状況に応じて使い分けることでボールロストを減らすことができます。
プッシュ&プル(押し・引きドリブル)
相手のプレッシャーが強い場面で使われることが多いのが、プッシュ&プル系のドリブルです。
ボールを押し込んでから引く動作で相手ディフェンダーのタイミングを外し、突破を狙うドリブルの種類です。
ネイマールやマルセロなど、南米のサッカー選手がよく使うドリブルテクニックでもあります。
シザース(シザースドリブル)
シザースドリブルは足をクロスさせて相手を惑わせるサッカー特有の種類です。
相手ディフェンスが反応した瞬間に逆を取ることで、簡単に突破できるのが特徴です。
クリスティアーノ・ロナウドやロナウジーニョなど、世界的なスターも頻繁に用いる種類のドリブルです。
ダブルタッチ
足の甲やインサイド・アウトサイドを使い、一方の足でボールを横に動かし、もう一方の足で再度タッチして方向を変える種類がダブルタッチドリブルです。
メッシがコースを変える際に多用する種類で、素早い方向転換に適しています。
ラボーナやエラシコなどの特殊系
ラボーナやエラシコはサッカーにおける華麗なドリブルの種類です。
ラボーナは斜め後ろに足を回し込む複雑な動作で、エラシコは一瞬でアウトサイドからインサイドに切り返す種類です。
ロナウジーニョやネイマールが国際大会でも見せた種類のドリブルで観客を魅了します。
有名選手が繰り出すドリブルとその種類
サッカー界で語り継がれる選手たちは、どのようにして多彩な種類のドリブルを活かしてきたのでしょうか。
代表的な選手とその持ち味となるドリブルの種類をご紹介します。
リオネル・メッシのダブルタッチドリブル
リオネル・メッシはサッカー史上最も優れたドリブラーの一人とされています。
彼の代名詞といえば、圧倒的なバランス感覚とダブルタッチによる緩急をつけた種類のドリブルです。
ディフェンダーの重心を見極め、一瞬でかわす能力は群を抜いています。
特にペナルティエリア付近での細かいダブルタッチは、世界トップレベルのディフェンダーすら手も足も出せません。
クリスティアーノ・ロナウドのシザースドリブル
クリスティアーノ・ロナウドは強靭なフィジカルとともに、シザースドリブルが武器です。
相手を惑わす動きからの高速突破は、サッカー界でも随一の迫力を持ちます。
ドリブルの種類としては、シザースからアウトサイドで抜けるパターンが多く見受けられます。
ロナウドのドリブルは1対1の局面で特に威力を発揮します。
エデン・アザールのインサイドドリブル
アザールはサッカー選手の中でも抜群のボールコントロールを持っています。
インサイドドリブルを多用し、相手のタイミングをずらして抜けていく種類のテクニックが得意です。
彼のドリブルはスピードよりもコントロール重視で、ボールが足に吸い付くような繊細な種類です。
ネイマールのエラシコとラボーナ
ネイマールはサンバのリズムとよく評される柔らかなステップで観客を沸かせます。
エラシコやラボーナといったトリック系のドリブルの種類を積極的に使うスタイルです。
相手ディフェンスの虚を突き、華麗なフェイントで抜き去る様子はサッカーの真骨頂といえるでしょう。
シチュエーションごとの使い分け方
サッカーの試合中、ドリブルの種類を場面ごとに使い分けることが重要です。
どの種類を選ぶかで、その成果は大きく変わります。
数的優位の時に使うドリブル
味方が多い数的優位の時は、リスクの少ないインサイドドリブルやプッシュ&プルドリブルが有効です。
一人での局面打開を狙う必要がない場面では、確実につなぎつつ前進する種類のドリブルを選びましょう。
数的不利や狭いエリアでのドリブル
ゴール前やサイドライン際など狭いエリアでは、方向転換に優れるダブルタッチやシザースドリブルの種類が活きます。
一瞬の隙を突いて相手をかわすため、キレや速い動きが求められます。
サイドを駆け上がる時に有効なドリブル
サイドを縦に抜ける場面では、アウトサイドドリブルやスピードを活かせる種類のドリブルが適しています。
スピードに自信がある選手であれば、相手よりも早く前方へ抜け出すための縦突破型ドリブルが活きてきます。
ドリブルの種類を鍛える練習方法
上記のような多種多様なドリブルを使いこなすには、やみくもな練習だけでは限界があります。
それぞれの種類に合ったトレーニングを日々続けることで、実戦で使えるドリブルが身につきます。
ベーシックドリブルの練習法
まずはインサイドとアウトサイドを交互に使ったベーシックドリブルで、正確なボールタッチを繰り返し練習しましょう。
コーンやマーカーを並べ、それぞれの種類で抜けていくドリルを行うことで実戦感覚が養われます。
ダブルタッチやシザースの応用練習
ゲーム形式の中でダブルタッチやシザースを意図的に試すことで、体全体の動きとタイミングを身につけることが可能です。
対人練習も有効で、ディフェンダーを相手に種類ごとのドリブルを使い分けてみましょう。
フェイント・トリック系の高度な練習
エラシコやラボーナのような難易度の高い種類のドリブルには、反復と自己分析が重要です。
動画撮影し自分の動きと実際のスター選手の動きを見比べることで、細かい修正ができます。
まとめ:サッカーを変える多彩なドリブルの種類
サッカーのドリブルには数多くの種類が存在し、それぞれの特徴やメリットがあります。
有名選手たちのプレーを参考に、自分自身でもさまざまな種類のドリブルを磨くことが、試合での活躍につながります。
サッカーの華ともいえるドリブルを、多くの種類から自分に合うものを選び出し、独自のスタイルを築いていきましょう。
ドリブルの種類を増やすことでサッカーがもっと楽しく、奥深いものになります。
ぜひ毎日の練習で、さまざまなドリブルの種類にチャレンジしてみてください。
